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2015年5月6日

かおりごぼう~消費者のためにゴボウを生産し続けたい~

五條市 植森 建之さん

「高品質を保つことは信頼関係を築くために一番大切なことなので、選別作業に力を入れています」と話すのは、五條市の植森建之さん。大和のこだわり野菜に認定されている「かおりごぼう」の栽培を手掛けている。

地元の特産品を守り、多くの方へ認知してもらうため平成9年からかおりごぼう20アールを栽培している。

植森さんは、平成12年2月に五條市北宇智ごぼう組合を立ち上げ、組合長を務める。

組合立ち上げ当初は梱包せずに出荷していたが、日持ちさせるため袋詰めをして出荷している。

出荷の時に使用する袋のラベルを作成するため、「かおりごぼう」という名称を植森さんが名付けた。

かおりごぼうには「サラダむすめ」「山田早生」の2品種があり、一般的なごぼうよりも短く、香りが良い。また、炊いた時にはあくが少なく、食感が柔らかいことが特徴。

年間でおよそ2トンを収穫しており、「サラダむすめ」は9月中旬に播種し、3月中旬から4月下旬にかけて収穫。これに続き、「山田早生」は10月下旬に播種し、5月上旬から5月下旬に収穫される。

収穫したかおりごぼうは全て奈良中央卸売市場の奈良大果へ出荷している。

「組合で初めて市場へ出荷した時、各々の組合員が栽培したごぼうのサイズにバラつきがあり、市場から返品されて選別し直したこともありました」と当時を振り返る。

「かおりごぼうの名前が売れてきて、毎年購入するのを楽しみに待ってくれている消費者の方がいるので嬉しいです」と笑顔で話す。

今後については「かおりごぼうの出荷量を現状の3~4倍にしたいので、生産者を増やし、担い手を育成していきたいです」と意欲的に話す。

奈良県南部農林振興事務所の櫻井宏樹主任主事は「かおりごぼうは季節限定の作物であり、高品質なごぼうの出荷に力を入れておられるので、今後とも五條市北宇智地区の特産品として認識いただけるよう生産していただきたいです」と話す。

とっておきフォトグラフィ

「若い方にかおりごぼうを使った料理を作ってほしいです」と植森さん

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