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2019年6月18日

~おいしさ追求 乳酸菌で土作り~

奈良市 中山 廣一 さん

「安心して喜んでもらえるおいしいお米を作りたい」と中山さん

 「炊き立ての私のお米はおいしい」と自信を見せる奈良市の中山廣一さん。「コシヒカリ」を1.3㌶で栽培し、食味値の高い米作りにまい進している。

 10年前に米作りをスタートさせた中山さんは、その年、台風で稲がほとんど倒れてしまう被害に遭った。これをきっかけに「倒伏しない、足腰の強いコシヒカリを作ろう」と、群馬県をはじめ全国の米産地に出向いて、技術取得に励んだ。

 その中で、兵庫県丹波篠山市で倒伏に強い米作りをしている農業者と出会い、乳酸菌を使った土作りを知った。田んぼに米ぬか、稲わら、もみ殻などと一緒に乳酸菌をまいて土ごと発酵させる技術だ。

 中山さんは、秋の天地返しをして土は細かく砕かず、ラクトバチルスという乳酸菌を投入し、稲わらを腐植させる。有機物を腐植させることにより、田植え時の浮きわらが皆無になるという。

 育苗は、無加温でしっかりとした根を発根させ、育苗期間中にローラーなどで苗を倒し、エチレンを発生させて、苗の茎を太くさせる。

 田植え前の代かきは、土をいじり過ぎないよう注意している。「いじり過ぎることにより、メタンガスが発生し、土壌中の酸欠が起こり、発根が抑制されてしまう」と中山さん。さらに、標準的な植え付け本数は3、4本だが、中山さんは1本で坪当たり27株植えだ。

 肥料を施さずに始めるため、背丈は伸びないが、土の養分を求めて根を張る。掘って根を見てみると、通常の稲と比べて10倍ほど多く根を張っていることを確認できた。

 有機質肥料をふんだんに使う栽培は、その年の気温や田んぼの土質などに左右されるため経験が必要だ。中山さんは試行錯誤しながら5年かけて栽培できるようになったという。

 「『第15回お米日本一コンテストinしずおか』で最高金賞を受賞できた。コシヒカリを安定して栽培していきたい。そして、同じ栽培方法に取り組む『大和高原・米・食味向上委員会』のみんなと一緒に頑張っていきたい」と話す。

1本植えした中山さんの田んぼ

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