ホーム > 農業共済新聞 > ~意思統一図り品質向上~ GAP導入で組織一丸

ここから本文です。

2019年9月18日

~意思統一図り品質向上~ GAP導入で組織一丸

奈良市テクノグリーン茶生産組合 組合長 金山 章司さん

 

出荷作業を終え、金山組合長(右)のあいさつの後、収入保険制度の説明などが行われた

経営理念「一葉優心」

 奈良市内の46㌶で「やぶきた」「おくみどり」「さやまかおり」を栽培する奈良市テクノグリーン茶生産組合(金山章司組合長、組合員21人)は、「消費者や茶に関わる多くの方の健康と幸せを応援できるよう、至福の一葉を目指す」を掲げ、日々努力している。

 2010年の設立以降、良質な茶葉生産に一丸となって取り組んできた。その一つが「茶生産管理カード」の導入で、生産履歴の記帳の徹底を図った。また出荷前、搬入された茶葉を組合員自ら手と目で確認し、サンプル保管なども行うという。

 GAP導入に踏み切ったのは、茶問屋から「販路を広げたい」と持ちかけられたことがきっかけだが、金山組合長は「国際的に高く評価される農場管理ができると思った」と話す。

 取得に向けて、生産管理カードの記入項目の見直しや、日々の清掃・機械点検作業の記録の徹底などが重要と考え、組合内にGAP担当者を置き、丁寧な説明を繰り返して合意形成を実現した。

 労働安全の取り組みとしては、農機具メーカーから講師を迎え農機具安全研修会を開き、組合員とその家族も参加して労働災害ゼロに向けた認識を新たにした。さらに、組合員個々で管理している農薬は、鍵付きの保管庫を購入し、在庫確認を実施している。

 17年にASIAGAP茶ver.1を取得し、GAP担当者の一人である軽井清隆さんは「組合員それぞれの栽培・管理に関する情報を共有することができる。さらなる品質向上につながる」と話す。

 金山組合長は「消費者や業者と信頼関係を構築するのにGAPは欠かせない。組合員の意思統一で安全・安心なお茶を継続的に提供していく」と話している。

搬入された茶葉を組合員同士でチェックする

戻る

Copyright © NOSAI NARA All Rights Reserved.