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2018年2月14日

家族で農業~農業研修を行える施設を設けて担い手を育成していきたい~

大淀町 上田 一十志さん・幸子さん

「消費者のことを考えて作物を栽培しています」と話すのは、大淀町の上田一十志さんと妻の幸子さん。息子の健司さんと姪の友里花さんと一緒に水稲1.3㌶、わさび菜10㌃、ダイコン10㌃、のらぼう菜20㌃などを栽培している。

一十志さんは広告関連会社を退職後、地域農家の下で1年間の研修を受け、就農して5年目になる。幸子さんは知人の紹介で、食育に興味のある方が所属する団体「玉手山クラブ」の活動に参加することでより農業に興味を持ち、就農することを決意した。

上田夫妻は肥料・農薬を一切使用せずに水と土を活かして作物を栽培。野菜類は大きさが揃わずに水稲の収量は半分程度になるが、本来の旨みが凝縮されているという。

また、圃場ごとに1つの作物を栽培し続けており、他品目の作付けを行っていない。収穫が終わると除草作業のみを行い、次の作付けに備えての圃場作りを行っている。

「最近ではイノシシやシカなどの獣害が多発しているが、山林の整備を行うことで繁殖防止に繋がり、被害は大幅に減少するのではないか」と一十志さんは話す。

販売は上田夫妻が所属する「玉手山クラブ」の会員の方をメインに行い、水稲は30㌔16,500円、わさび菜は100㌘150円など、一般的な販売店のおよそ1.2倍の価格帯で販売している。

今後について「更に規模拡大すると同時に法人化し、若手の方に農業研修を行える施設を設けて担い手を育成していきたいですね」と上田夫妻は意欲的に話す。

とっておきフォトグラフィ

「楽しく農作業を行うことで作物にも想いが伝わり、美味しい野菜が栽培できると感じます」と上田夫妻

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