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2025年10月8日
収入保険【営農を支える】~収入保険は農家の今と未来を守る保険~
「収入保険ほど農家のことを理解し、寄り添ってくれる保険はない」と話すのは、天理市で柿やチンゲンサイなどを栽培する山中雅裕さん。
果樹共済に加入していたが、価格低下やけが、病気での収入減少など、農業経営のあらゆるリスクに対応可能なことを理由に2019年に収入保険への加入を決意した。加入前に収入保険説明会にも参加し「制度について詳しく説明を聞くことができ、納得した上で加入することができた。また、NOSAI職員の勧めも大きかった」と山中さん。
加入後は大きな被害がない年が数年続いたが、24年猛暑による高温障害と獣害、カメムシによる被害が重なり、柿の収穫量が例年の半分にまで減少した。収入が減少してしまった一方、資材等の支払いが迫る中、つなぎ資金の貸し付けを利用し事なきを得た。
「つなぎ資金は書類等の手続きも必要最低限で良かった。何よりも申請後、速やかに支払いを受けることができ助かった。もし利用できていなければ規模の縮小も考えなければならなかった。加入していて本当に良かった」と振り返る。
直販や直売所で買い物客の声をよく耳にする山中さんは「『おいしかった』の声を聞くことが何よりもうれしく、農業を続けていく大きな励みになっている。これからもおいしい柿を作り続けていくためにも、安定した農業経営には収入保険は欠かせない存在だ」と話す。
▽経営規模=柿(1・59㌶)、水稲(30㌃)、チンゲンサイ(ハウス4棟13㌃)、ハクサイ(10㌃)
「おいしい柿を作り続けたい」と話す山中さん